甲状腺外科thyroid surgery

甲状腺は「のどぼとけ」の下にある臓器で、羽を広げた蝶のような形をしています。
甲状腺は、食事の中のヨウ素(ヨード)を原料として甲状腺ホルモンを血液中に分泌し、全身の代謝をコントロールする役割を担っています。甲状腺ホルモンは、身体の維持のために必要不可欠なホルモンで、その量が多すぎても少なすぎても支障をきたします。
甲状腺の病気は、ホルモンの異常(甲状腺機能の異常)と腫瘤(しこり,できもの)の病気に分けられ、ホルモンの異常は、過剰となる甲状腺機能亢進症、不足となる甲状腺機能低下症に、腫瘤(腫瘍)は、良性(腺腫、腺腫様甲状腺腫)と悪性(甲状腺がん)に分類されます。
甲状腺の病気は、圧倒的に女性に多いことが知られていますが、男性にも生じます。当クリニックでは医師と医療スタッフがチームとなり、症状の早期発見・早期治療ができるよう対応致します。

医師のご紹介

医師

水藤 晶子

複雑で分かりにくい甲状腺の病気について、患者さん一人ひとりの病状を丁寧に説明して治療方針を決めたいと考えています。甲状腺・副甲状腺の疾患は生涯にわたって通院を要することもあります。身近に相談できる場所でありたいと思いますので、遠慮せず何でも相談してください。

診療受付時間

診療受付時間
9:00 - 12:15
13:30 - 17:30
【休診日】 水曜日・日曜日・祝日
※ △土曜午後は第2、4週のみ受付(16:15まで)
※予約優先です

こんな症状ありませんか

甲状腺・副甲状腺の疾患では様々な症状が出現します。症状が当てはまる場合には、お気軽にご相談ください。

  • 甲状腺
    腫瘍の症状

    • 前頚部のしこり
    • 首が太い
    • 頚部の圧迫感、違和感
    • 声がかすれる
    • レントゲンで気管が曲がっている
  • 甲状腺機能
    亢進症の症状

    • 暑がり
    • 動悸がする
    • 汗をよくかく
    • 指先が震える
    • よく食べるが太らない
  • 甲状腺機能
    低下症の症状

    • 疲れやすい
    • 寒がりになった
    • むくみがひどい
    • だるくて動きたくない
    • 体重が増加した
  • 副甲状腺機能
    亢進症の症状

    • 物忘れが多い
    • ぼーっとする
    • 食欲がない
    • 多飲・多尿
    • 力が入りにくい

診療対象の病気

  • バセドウ病の診断と薬物治療
  • 亜急性甲状腺炎、無痛甲状腺炎の診断と治療
  • 橋本病、甲状腺機能低下症の診断と薬物治療
  • 不妊治療中の女性の甲状腺機能管理
  • 甲状腺腫瘍、甲状腺がんの診断
  • 良性甲状腺腫瘍の経過観察
  • 甲状腺がんの術後経過観察
  • 副甲状腺機能亢進症の診断

診断のために行う主な検査

甲状腺ホルモン(FT3、FT4)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)測定
甲状腺機能を評価するために、採血をして検査を行います。FT3やFT4の数値が基準値より高ければ甲状腺機能亢進症、低ければ甲状腺機能低下症と診断します。また、TSHは、FT3やFT4よりもはるかに鋭敏に反応するため、甲状腺の機能はFT3、FT4だけでなく、血液中のTSHからも調べることができます。
甲状腺自己抗体(TgAb、TPOAb、TRAb、TSAb)測定
バセドウ病や橋本病は、甲状腺に対して自己免疫反応を起こすことで発症します。異常を起こすもとになる自己抗体(自分の体や細胞に反応する抗体)があるかどうか、その種類、程度を血液から調べます。
一般血液検査(血球計測、生化学、その他)
甲状腺の疾患ではコレステロール値や肝機能、白血球数や炎症反応に異常がみられることがあります。そのような異常の有無を血液から調べます。
頚部超音波検査
人間の耳には聞こえない超音波を発生させ、はね返ってくる反射波をコンピュータ処理して、画像化します。甲状腺の大きさや炎症状態、腫瘍の存在の有無、腫瘍の位置、大きさ、数などがわかります。
穿刺吸引細胞診
甲状腺のしこりや腫れたリンパ節がみつかった場合、良性か悪性なのか区別をするために、病変に細い注射針を刺して、直接細胞を採取する検査です。採血と同じ程度の痛みは伴いますが、局所麻酔は必要ありません。
© Mizutou Breast and Thyroid Clinic